こんなことがありました。
私は学生時代、大型二輪に乗ってイキってました。
夏が好き、TUBEが好き、バイクが好きな自分にとって、沖縄は憧れの場所でした。聖地でした。
いや、帰るべき場所と思っていました(?)
バイト代と生活費を切り詰めて旅費を捻出し、夏休み後半に沖縄単独ツーリングに行きました。
ルートは鹿児島まで陸路、鹿児島からフェリーで21時間の船旅、本島一周の後、石垣島、波照間島、竹富島と回りました。フェリーの船酔い以外は最高の思い出です。キラキラでした。
さて、本題にはいります。
旅の危険といえば、開放感に浸って理性を失うことです。
本島に上陸した時、長かった船酔いからの開放とあこがれの沖縄の地に舞い上がった私は無敵でした。
早速初日の宿を目指して国道58号をCB1000で爆走開始。
その途中で、やたらゆっくり走るセダンの後ろにつきました。道はガラガラ、なのにそのセダン、あまりに遅い。私は普段は安全運転なのですが、沖縄のルート58、青い空に映えるバイクと私を俯瞰で見た時、
「このスピードは似合わない。」
そう思い、少し下品な感じでそのセダンを追い越しました。追い越し途中にイキった顔をしてそのセダンの運転手の面を拝んでやろうとした時です。
運転手は黒人の方でした。しかもいかつい。
追い越しながら、
「え?怖っ」
そう思った直後、そのセダンが明らかにスピードを上げて私を追いかけてきました。
気のせいじゃありません。明らかに私をロックオンしてる感じ。
経験したことのない恐怖でした。
「絶対さっきの追い越しに腹立ったんや。」
平静を装って逃げます。逃げますとも。
でも逃げながらも思考はどんどんネガティブになっていきます。
「沖縄、、、黒人、、、米軍、、、拳銃、、、射殺!」
「あかん、あかん!」
私は必死に逃げましたが知らない土地、事故や警察に捕まるのは嫌なのでそこまでスピードを上げることも出来ずにとうとう赤信号で追いつかれてしまいました。
そのセダンは私の背後に来ていたのに交差点直前で車線変更して私の左側にきました。
私は射殺を覚悟しながら恐る恐る彼を見ました。
彼はセダンの窓をウィ〜ンと開けて、
「ナイスバイク!」
「いや、撃たんのんかい!!!」
向日葵ガ咲ク時 / ゆず
勝手なイメージですが、「ゆずは夏」です。
でも「夏色」ではなくこの曲なんです。
梅雨が明けて夏が始まったら絶対この曲です。
沖縄ツーリングのときにこの曲があったらな〜と思います。
毎年夏の始まりを告げる曲です。
記事一覧ページへ